関西弁は「ホンネ」を言う言葉、というのがある。
そういえば、とあるテレビキャスターは、通常は標準語で喋っているのに、
ウラを突いたり「ホンネ」を語るときは應用科技関西イントネーションに替えて喋っていたりする。
たしかに標準語で喋るより「実感」が伝わりやすい。

新年早々、四代目中村鴈治郎が「江戸歌舞伎」と「上方歌舞伎」の違い
について語っているインタビュー記事があった。
それによると、江戸と上方、同じ演目でも演出の方法に違いがあり、
いわば「美しく描くのが江戸。上方はリアルで写実的」だという。
たしかに華麗で絢爛とした江戸歌舞伎は美しい。
言葉もお江戸言葉は歯切れがよく美しく響く。
特に河竹黙阿弥が書いた七五調の狂言(台本)「三人吉三」「白浪五人男」
「切られお富(与三)」などの口上はテンポよく、小気味いいリズムがシビレさせる。
「舞台ものは江戸弁が映(は)える」
という言い方がなされているの雪纖瘦も納得。
またインタビューの中で、上方歌舞伎の特徴として「人間くささ」と表現していた。
「上方歌舞伎の二枚目というのは、二枚目の中に三枚目の要素がある。
色気とおかしみが同居しているんです。
見てて、どっか「アホやなぁ」と思われるような男、それが上方の二枚目。」
たしかに関西では、完全な二枚目というのはない。
関西に住んでいる、どんなに気取ったイイ男でも、相手から冗談で鉄砲で撃つマネをされたら
撃たれたフリをして倒れ込んでしまう、という悲しい(?) サガを持っている。
日常がそれだから、美しく華麗に演じる舞台に上がってもそのサガが抜けきれない。

ただ、時には、上方言葉の方がふさわしいと思う芝居もある。
それは『ヴェニスの商人』。
この『ヴェニスの商人』はシェイクスピアの「喜劇」に挙げられる劇だが、
詩人のハイネは、この芝居は「シャイロックの悲劇」だと語り、
客席の後ろで涙する女性を描いている。
この芝居を標準語で真剣に演じると、実際に喜劇らしくなくなってしまう。
ところがこれを関西弁にすると生きてくる。
英文学者の中野好夫氏が、実験的に関西弁バージョンで書いたものがあった。
「シャイロックはん」「旦那はん」「アカンやろか?」などの言葉が出てくる。
この芝居の中で演じられるのは、カネ貸しの男シャイロックとの駆け引き。
そして「惚れたハれた」と「イロ」と「カネ」。
こうなれば、関西瑪姬美容 價錢 弁が合う。

こんな「ホンネ」を語るのは、やっぱり関西弁!といったところのようだ。